2008年シーズンの浦和レッズのホーム用ユニフォームです。背中に縦にあしらわれたラインは、サポーターが応援時に掲げるマフラーをイメージしたものです。
左胸のエンブレムには、2004年シーズン2ndステージ、2006年シーズンJリーグ制覇の星に加えて、2007年シーズンのACL制覇の大きな星が加えられました。

2009年9月18日金曜日

浦和レッズと対照的な東京V凋落への足跡

かつて草創期のJリーグを牽引した東京ヴェルディが、今季限りでJリーグからの退会を迫られる可能性が出てきました。

広告収入の低減が深刻化しつつある日本テレビに赤字補填を継続する余裕がなくなり、その保有株(98.8%)が、持ち株会社である「東京ヴェルディホールディングス」(ユースOBが設立・運営)に対し、すべて譲渡されることになったのです。

東京Vは、J1にいた2008年度当時、約41億円の営業費用のうち、人件費がリーグ1位の約26億円を占めていました。もちろん、親会社の日テレによる約30億円の赤字補填があったればこその放漫経営だったわけです。

J1残留も危うかった東京Vが、草創期のJリーグ・バブル時代を想起させるような経営手法から脱却できなかった原因には、日本リーグ時代から培われた読売グループへの依存体質が強く作用していたはずです。

東京Vの長期低迷からJリーグ退会の危機に至る道筋を振り返るとき、その歩みは、浦和レッズがアジア有数のビッグクラブに成長した過程と、あまりに対照的であることに気づかされます。

優良経営を誇る浦和が親会社である三菱自動車からの経営的自立を遂げたのに対し、東京Vは、「読売クラブ」時代から今日に至るまで、読売・日テレグループに対する依存体質から脱却することはついにありませんでした。

東京志向の強かったヴェルディが、あっさり「川崎」を捨て去った点も、サポーターとの一体性を重視する浦和の姿勢とは極めて対照的なものでした。

ラモスや柱谷哲二らOBの「ヴェルディ愛」がいかに熱烈なものであろうとも、ヴェルディの生殺与奪の権を握っていたのは、常に読売グループ上層部だったわけです。

そう言えば、絶頂期にいた「ヴェルディ川崎」時代、テレビ放映権などを個々のチームが管理できないJリーグのシステムに苛立った渡邉恒雄が、「ヴェルディを中心に新リーグを結成するぞ」と当時の川渕チェアマンを恫喝したことがありましたね。

サッカーを愛していない権力亡者のかくも低レベルな妄言がまかり通るとは、何と牧歌的な時代だったのでしょう(苦笑)

ナベツネは、「読売巨人軍」になぞらえて、「ヴェルディ川崎」をJリーグの盟主的存在に仕立て上げたかったのでしょう。

当時、こうしたナベツネの時代錯誤な「老害」的発想を「どうぞご自由に」と一蹴した川渕チェアマンの毅然とした態度に、私は強い感銘を受けたものです。

そうした歴史的経緯をふまえれば、東京Vが日本テレビの傘の外に出ることは、ある意味で東京V再生の好機とも言えるのではないでしょうか。

「読売」の影を払拭した上で、「ヴェルディ」のサッカースタイルをこよなく愛するOBらが中心となって東京Vを真の再生へと導くこと。
東京V復活の道筋は、それ以外にはないのかもしれません。

個人的には、東京Vがかつての強さを取り戻し、浦和レッズの好敵手としてJ1を盛り上げてくれる日が来ることを、心から願ってやみません。


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2009年9月6日日曜日

対オランダ戦の分析に必要なリアリズムの視点

敵地で行われた国際親善試合対オランダ戦は、ある程度予想されていたこととはいえ、0-3の完敗という結果に終わりました。

コンパクトな中盤に両軍選手が密集する前半は、日本のパスが面白いように通り、0-0で折り返した後半にかなりの期待を抱かせましたが、日本選手たちのハードワークぶりを見るにつけ、この運動量を後半も維持し続けるのは至難の業だろうと思ったものでした。

特に、ロッベンらと対峙しつづけた両サイドの内田や長友の疲労度は、後半30分以降は限界を超えていたかもしれません。

それにしても、後半24分から3失点する様は、当然のことながら、ドイツW杯におけるオーストラリア戦の悪夢を想起させました。

試合後、オランダ代表DFマタイセンは、日本代表を評して次のように語っています。

「前半の中盤の構成力は素晴らしかったが、決定機を生かし切れないFW陣には怖さがない。前半45分間のハードワークを90分間継続することは不可能だろう」

あまりに的を射すぎているので、返す言葉もありません。

選手交代が有効に機能しない点も、現代表の大きな課題でしょう。

ファン・デル・ファールトを控えに回すレベルのオランダ代表と比較しても仕方がないことではありますが、後半に入ったMF本田圭佑には正直失望しました。
守備を怠り(歩いている場面の多かったこと!)、前半の攻守のバランスを崩してしまった本田の責任は、きわめて重いと言わざるを得ません。

今シーズンのエールディヴィジ序盤での活躍が、彼を慢心させている面もあるのでしょう。
今のプレースタイルを堅持していれば、"PSV経由プレミア行き"という朴智星の出世コースを辿れるとでも思い込んでいるのでしょうか。
もしそうだとしたら、勘違いもはなはだしいですね。

いずれにせよ、「後から入った選手はもっと走らないと。自分はこういう選手だから守備をしなくていいというのでは良くない」という中村俊輔の言葉を重く受けとめ、自らのサッカー観を変える手立てを早急に講じなければ、日本代表における本田圭佑の未来はないと言ってもいいでしょう。

W杯本大会まで、あとわずか9ヵ月。
急速にフィジカルのレベルを上げるとか、決定力のあるFWを育成するといった世迷言を並べてみても詮無いこと。

岡田監督が今の戦い方を変える気がない以上、せめてどの控え選手が出てきても、前後半を通じて同じレベルのパフォーマンスを発揮できるようなチーム作りだけは徹底してもらわなくてはなりません。

体力や技術面で劣るアジアの代表チームがW杯本大会で旋風を巻き起こすには、日韓共催大会時における韓国代表のヒディング監督の顰みに倣い、先発選手と交代選手の差をなくすことによって、90分間を通じてハードワークを継続する以外にないのですから。

南アW杯4強入りを公言する岡田監督。

ビッグマウスも結構ですが、ドイツW杯オーストラリア戦での苦杯の記憶をまったく克服していない日本代表の現状をリアルに分析すれば、まずは本大会での1勝が当面の目標と言えるのではないでしょうか。


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