攻撃陣の一角を担った浦和レッズの至宝・田中達也も、持ち前のスピードを生かしゴール前に迫ったものの、ついにオーストラリア・ゴールをこじ開けることはできませんでした。
試合後、代表MF中村俊輔は、達也や玉田圭司の健闘を評価しつつも、彼らの成長をうながすため、あえて厳しい指摘をおこなったのです。
中村俊輔が指摘したのは、次の2つの点です。
まず、決定機を逃さないためのゴールパターンに習熟すること。
欧州の古豪セルティックに身を置き、欧州チャンピオンズ・リーグなどの歴戦を通じて超一流FWのプレーを目の当たりにしてきた俊輔にとって、ゴールエリア付近で前を向いた瞬間に即シュートを打つことができない日本FW陣のプレーに、日本代表を愛するが故の歯がゆさがあったのでしょう。
たとえば、マンチェスターUのルーニーやテベスは、右足のアウトサイドでボールを持った瞬間に、相手DFの股間を抜くような強くて速いシュートが打てる、と俊輔は指摘します。
むろん、短期間でルーニーやテベスの域に達するのは困難であるにせよ、俊輔の指摘は、日本人FWに共通する課題として、達也や玉田のみならず、代表FW全員が肝に銘じて今後のプレーに生かすべきではないでしょうか。
俊輔が指摘した課題の2つ目は、小柄なFWでもヘディングで競るのを怠ってはいけないということ。
セルティックの同僚FWマクドナルドのように、背は低くてもヘディングが強いFWは確実にいるし、たとえ競り負けることがあったとしても、競り合う前に体をぶつけて相手の体勢を崩したり、ファウルをもらうことぐらいはできるだろう、というわけです。
渡欧した当初はヘディングやスライディングが不得意だった中村俊輔は、ボールへの執着度を高め、ボディコンタクトを厭わないたくましさを徐々に身につけていきました。
彼はそうした経験から、達也や玉田のより一層の成長を心から切望しているのでしょう。
「W杯本大会でベスト4入りを目指す」という岡田監督の野望が、単なる「見果てぬ夢」に終わらぬよう、日本代表FW陣には、中村俊輔の鋭い指摘に謙虚に耳を傾けて欲しいものです。
そして何よりも、田中達也のさらなる成長は、浦和レッズの栄光のかけがえのない礎となるのですから。
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