エンゲルス監督は、紅白戦でもテストしていない布陣で臨むという奇策に打って出ましたが、残念ながらそれが実を結ぶことはありませんでした。
もちろん、エンゲルス監督の采配を責めるのは、至極当然なことです。
来季の指揮を執る可能性がきわめて低いことは、彼自身が十分に自覚しているでしょう。
とはいえ、目の前には優勝という大きな果実が見えていたわけです。
エンゲルス監督は、監督の座を追われる前に、浦和に輝かしい置き土産を残していきたいと思っていたはずですし、彼を慕う選手たちには、最後にゲルトさんに優勝の美酒を味わせてやりたいと思いがあったはずです。
しかし、空気を読めない藤口社長は、エンゲルス監督の心中を察することなく、「監督候補の一人」にすぎないフライブルク元監督フォルカー・フィンケの清水戦の強硬視察を黙認したのです。
J1の他クラブ関係者も呆れ果てる藤口社長のこの鈍感ぶりは、果たして優勝争いの真っ只中にいる名門クラブのトップにふさわしいものなのでしょうか。
監督人事を社長の専権事項とし、その選出・決定に強化部が関与しないクラブは、J1の中では浦和レッズだけです。
犬飼体制以来、浦和のカラーになっているトップダウン型人事が有効に機能するのは、社長が余人をもって代えがたい英明な人物である場合に限ります。
オジェック体制以降の浦和レッズの迷走ぶりを見る限り、藤口社長が「余人をもって代えがたい」人物であるとは到底思えません。
優勝争いの緊迫した試合にフィンケがのこのこ姿を現すのを容認することは、「優勝してもしなくても次はフィンケでいくからね」と言っているようなもので、エンゲルス監督の意気を阻喪させる行為だと言わざるを得ません。
目の前の優勝争いより、来季の監督人事を優先させるとは・・・。
藤口社長は、浦和の優勝を信じてスタジアムに集結するサポーターたちを、いったい何だと思っているのでしょうか。
この際はっきり言いましょう。
あなたはもはや潮時ですよ、藤口さん。
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